棠渓楼でかしの花記と白銘夏（はくめいか）の白記の料理対決が始まる。だが、総料理長を任された拂冬（ふつとう）は白記の副料理長がかつて自分を売り飛ばした父親だと知って逃げ出してしまう。一方、顧晏惜（こあんせき）は皇帝の余命が7日であること、敵が宮中から消えた六皇子を捜していることを知る。また、かしは流民の中にいた一人の少年を花（か）家に連れ帰るが…。

花記と白記の最終決戦は拂冬（ふつとう）とその父親の直接対決となり、花（か）家の皆も棠渓楼に駆けつける。一方、七宿司の罠にはまったことに気づいた憲王・顧晏恭（こあんきょう）は武装して宮中に乗り込む覚悟を決める。だが、六皇子が花家の馬車に乗っていたという情報を掴むと棠渓楼へ。また、彼の側近・魏（ぎ）内侍も花家へと向かい六皇子の口封じを企むが…。

謀反を企んでいた憲王・顧晏恭（こあんきょう）はついに顧晏惜（こあんせき）が七宿司の司使だったことに気づいて逃げ出すが逮捕される。そして、六皇子が何を目撃したのか報告を受けた顧晏惜が皇帝の元へ駆けつけた頃、帰宅したかしは花（か）家の住まいが燃え落ちたことを知る。これらの事件や試練を経て、かしは白銘夏（はくめいか）と共同経営する止名楼を開店させると…。

顧晏惜（こあんせき）のお陰で花（か）家は元の屋敷での生活を取り戻す。そして、六皇子は花家の一員、あけんとして一家に溶け込んでいく。そんな中、白銘夏（はくめいか）がかしに求婚するという噂が立つ。そこで顧晏惜は慌てて花家に駆けつけるが、彼の求婚相手は拂冬（ふつとう）だと分かる。また、止名楼の采配を任された迎春（げいしゅん）は孫記茶店の店主・孫襄（そんじょう）に見初められるが…。

沈（しん）家のためとはいえ蒋（しょう）家の令嬢との縁談に乗り気になれない沈煥（しんかん）。彼は自分の恋心に気づいて芍薬（しゃくやく）に告白する。一方、花琴（かきん）は孫襄（そんじょう）に8人もの側妻がいると知った上で彼に嫁ぐことを決心、正妻として孫（そん）家に輿入れする。また、顧晏惜（こあんせき）から腕輪を贈られたかしはその後、太后に呼ばれて宮中へ。すると、太后が彼女の腕輪に目を留めて…。

沈煥（しんかん）は兄・沈淇（しんき）の言葉で決心がつき、蒋（しょう）家との会食でわざと失礼な振る舞いをして縁談を破談にする。そこで沈煥に想い人がいると気づいた蒋家の若様・蒋ちし。彼は芍薬（しゃくやく）に会いに行く沈煥を手助けして、かしの異母妹・花蓉（かよう）と出会う。その後、沈淇が殿試で二位の榜眼となり参内する。その結果、顧晏惜（こあんせき）が皇帝に命じられたのは…。

顧晏惜（こあんせき）は憲王・顧晏恭（こあんきょう）と接触していた沈（しん）家の一族を逮捕、沈淇（しんき）は彼の正体を知ることに。また、皇帝の意図を察したかしが顧晏惜に腕輪を返し別れを告げると、皇帝は顧晏惜に沈淇ら無実の者の釈放を命じたのだった。その後、花蓉（かよう）は相思相愛の蒋ちしに嫁いでいく。また、沈淇は花（か）家の先生となり、沈煥（しんかん）は止名楼で働き始めて…。

干ばつで水運が滞り皇都の物価が急上昇。そこで自ら水運業に乗り出したかしは食材を集めるため沈淇（しんき）、あけんとともに金陽へ船出する。折しも顧晏惜（こあんせき）も皇帝の命を受け3年干ばつが続くという不穏な噂の出所を突き止めるため金陽へ。その道中、彼は人知れずかしを守り続ける。こうして金陽に無事到着したかしは花蓉（かよう）の歓迎を受けて…。

予言が当たると崇められている七星楼の皓月仙師（こうげつせんし）が詐欺を働いていることを見抜いたかし。彼女はそのせいで命を狙われるが、顧晏惜（こあんせき）に救われる。また、皓月仙師の差し金でかしと金陽の豪商たちとの取引きは白紙に戻るが、彼女は起死回生の策を実行し顧晏惜もこれに協力。その結果、岳（がく）財神の招待を受けて七星楼を訪れた二人は…。

皓月仙師（こうげつせんし）を逮捕した七宿司の司使の似顔絵を見た蒋ちしは花蓉（かよう）の知人だと気づく。すると、転運使の父親は彼に花蓉を利用して司使を殺すようにと命じる。一方、曾銘（そうめい）の死を知ったかしは彼から預かった箱を開け、帳簿の写しから七星楼と蒋（しょう）家の秘密の関係に気づく。そんな彼女が花蓉と蒋ちしの後を追って波止場に駆けつけると…。

かしは花蓉（かよう）の亡骸とともに帰宅、花（か）家は悲しみに包まれる。だが、皇都に護送された皓月仙師（こうげつせんし）は皇帝と取引きして天文院の天枢使の職を得ていたのだった。これに怒りを覚えるかしは皓月仙師と対峙、雨乞いを邪魔したとして皇帝の前に引き出される。そこでも堂々と意見し皇帝の怒りを買ったかしに運河補修を命じる聖旨が下り…。

花（か）家の事情を知った人々からの寄付と孫（そん）家の当主となった花琴（かきん）からの援助で期限までに運河補修の費用を集めたかし。彼女は一家で工事に尽力、これに顧晏惜（こあんせき）も協力して1年かけて補修を終わらせる。だが、かしに新たに天文院の奉天女となって天枢使・皓月仙師（こうげつせんし）に仕えるようにという聖旨が下る。これを知った顧晏惜は意を決して…。

かしは宮廷で凧を飛ばして禁足を命じられて慎閣にいる顧晏惜（こあんせき）に想いを伝える。一方、皓月仙師（こうげつせんし）の動向を警戒する顧晏惜は彼女が買い入れているという赤い粉の正体を芍薬（しゃくやく）に調べてもらうよう陳情（ちんせい）に言付ける。だが、赤い粉の秘密に気づいた芍薬は何者かに襲われ部屋に火を放たれてしまう。その頃、宮廷では天寿節の宴が催されて…。

天寿節の宴で皇帝の命を狙った皓月仙師（こうげつせんし）が七宿司に捕らえられる。彼女は苦水河の戦いで家族を失い皇帝を恨んでいた昭国の間諜だったのだ。そんな彼女を成敗したのは恵王・顧晏睿（こあんえい）。彼は皇帝が血を吐いて倒れると突然、七宿司が謀反を起こしたと言い出す。実は宴で皇帝の飲んだ酒には赤い粉を使った猛毒が入れられていて…。

大総管である蘇海政（そ・かいせい）から、西州へ軍令が届いた。内容は、亀茲（きじ）の反乱軍の残党を殲滅するための出兵と、20万石の穀物の調達。3000足らずの敵を始末するのには、どうにも多すぎる兵糧であるが、すぐさま蘇大総管の狙いを見抜く裴行倹（はい・こうけん）。いつものごとく私腹を肥やすためのみならず、恨みを持つ行倹に無理難題を突きつけ、失敗したら処刑する腹なのだ…。

西州の大氏族たちが、蘇（そ）氏父子と手を組んで、きく家を潰そうとしている――穀物の買い取り日の前日、備蓄分を出し渋る父の様子を見て、王君孟（おう・くんもう）は悟った。きく家に対して恩を仇で返してはならないと説き、父を諫める君孟。しかし、冷静な判断力を失っている他の大氏族たち同様、父にもその言葉は響かないのだった。翌日、不安は的中する。十分な量の穀物が集まらず…。

20万石の兵糧の調達に成功した裴行倹（はい・こうけん）。しかし、次なる問題がのしかかる。蘇南瑾（そ・なんきん）が兵糧輸送任務の監督を拒否したのだ。これに怒ったきく・すうゆうは、腹いせに南瑾の義従兄である張懐寂（ちょう・かいじゃく）に、その役目を押し付けるが、さすがに経験の浅い懐寂に一任するのも無理がある。結局、行倹が名乗り出て、一緒に指揮を執ることとなり…。

輸送任務から無事帰還したきく・すうゆうは、阿史那雲伊（あしな・うんい）から夕餉を振る舞われた。先ほど張敏娘（ちょう・びんじょう）が雲伊を尋ねていたことから、留守中に雲伊との仲を裂こうとしていたのだと察する崇裕。しかし、当の雲伊は飄々としており、敏娘の企みに気づいてもいない。純粋な雲伊の様子に日常が戻ってきたと実感する崇裕だったが、安らかな時は長く続かず…。

兵に囲まれた都督府に籠もり続ける裴行倹（はい・こうけん）ときく・すうゆう。蘇南瑾（そ・なんきん）の呼びかけに応じ姿を現した２人は、焦る様子もなく昼餉を要求し、籠城を続ける構えを見せる。南瑾が行倹のみを解放しようと申し出るも、行倹はこれを拒否。崇裕と共に残ることを決めるのだった。そんな中、張敏娘（ちょう・びんじょう）の侍女・娜娜（なな）が大騒ぎをしながら現れ…。

北部軍によって包囲された庭（てい）州へと向かうことが決まったきく・すうゆう。同行する裴行倹（はい・こうけん）は一滴の血も流さず包囲を解く策があると言うが、朝廷へ奏上する手段は妨害され、よそに助けも求められない状況下で、夫を戦地へと送り出す庫狄琉璃（こてき・るり）は不安そうだ。だが行倹は、大仏寺まで護身符をもらいに行く琉璃の、妙な信心深さを不思議に思い…。

庫狄琉璃（こてき・るり）の暗躍により、裴行倹（はい・こうけん）は庭（てい）州での騒ぎを収めた。蘇（そ）氏父子の悪事も明るみとなり、陛下から沙汰を待つところに、蘇海政（そ・かいせい）の後任となる高賢（こう・けん）が勅書を携えやってくる。行倹は新設される都護府の副都護、きく・すうゆうは左屯衛中郎将と破格の出世が決まる一方、肝心な蘇氏父子には触れられておらず…。【完結】

フラワーコーディネーターのシュー・ヌオは、10年来の恋人のポン・ユーアンとの結婚を周囲から心配されているが、仕事の忙しさを口実に、週末も別に過ごす関係が続いていた。そんな折、親友のシー・ランに頼まれて、飼い猫のモーモーを動物病院に連れていったヌオは、獣医師のジャオ・ジンと、グループチャットで連絡を取り合う仲になる。

ジャオ・ジンを呼び出したヌオは、自分には恋人がいることを告げる。すると彼は、自分はバツイチであると言い、彼女への好意を改めて打ち明ける。しかしヌオは友達になろうといって、彼の想いを断るのだった。“10年の約束”というウェディングイベントの打ち合わせ後、ユーアンの通う柔術館にヌオが行くと、そこにはジャオ・ジンがいて……。

ジャオ・ジンの妹のジャオ・チンの入院先に、ケガをしたヌオの祖母も入院することになり、2人はお互いに家族の介護を助けあう。その頃、ユーアンは酔いつぶれて共同経営者のツォン・シャンの部屋で目を覚まし、ヌオから何度も着信が入っていたことに気がつき慌てる。ヌオを食事に誘い、ツォン・シャンとの関係を説明するユーアンだったが。

チンが、ヌオと兄が上手くいってほしいと言っているのを聞いたジャオ・ジンは、彼女を怒鳴りつけ、泣かせてしまう。ヌオに諭され、チンに謝るジャオ・ジンだったが、チンの検査結果が悪かったことは、少なからず彼を動揺させているのだった。一方ヌオは、病院の帰り道、結婚の話をあいまいにするユーアンに、互いに時間が必要だと指輪を返す。

チンが退院の日を迎え、ジャオ・ジンと父のジャオ・ヨウジーとのわだかまりも少しだけとける。ある朝、シー・ランは自分の部屋のすぐ上に住むジャオ・ジンと出くわし、ヌオが彼とのことで、いくつも秘密を抱えていたことを知る。シー・ランにジャオ・ジンとの関係を聞かれたヌオは、彼とは友達でいようと約束したと答えるのだが……。

ヌオはジャオ・ジンへの想いと、都合よく自分を利用するユーアンとの関係で悩む。一方のユーアンは、ツォン・シャンとの結婚を望む父のポン・グオビンに、ヌオと別れようと思ったことはなくても、結婚を切り出されて怖くなったことを打ち明ける。するとグオビンは、ヌオとの別れを待つのは自分が悪者になりたくないからだと指摘する。

ウェディングイベントに欠席が出てヌオとシー・ランが花嫁姿で参加することに。出席を約束していたユーアンだったが、その日はツォン・シャンと過ごすことになり、ヌオとの予定をドタキャンする。帰宅後、酔いつぶれたというシー・ランを迎えに出たヌオは、上海に出張だと言っていたユーアンが、ツォン・シャンらと街で一緒にいる姿を目撃する。

迷いながらも会いにくるヌオに、ジャオ・ジンは友達のままでいいと言って彼女を家に送り届ける。そこに偶然、シー・ランをジャオ・ジンの親友のシュー・ヤンが送りに来て、4人はそのままヌオの部屋で飲むことに。ジャオ・ジンと2人だけになった時、ユーアンからの電話に出たヌオは、ついに自分から彼に別れを告げて……。

ジャオ・ジンとヌオの関係を疑ったユーアンは、彼の部下でジャオ・ジンの親友のダーハオと、ジャオ・ジンと3人で飲みに行き、2人の関係を探ろうとする。シュー・ヤンからあの日、自分たちが部屋にいたことがユーアンにバレたと知らされたシー・ランとヌオは、ジャオ・ジンを守るため、ユーアンをわざとヌオの部屋に呼び出すことにする。